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白血病の猫も寿命まで生きることは出来る?発症からの余命は?

病気  

 

愛猫が、まさかの“白血病”と
診断されてしまったとき、
おそらく多くの飼い主さんが
愕然とすることでしょう。

何故なら、
そう簡単に克服出来る病気ではない
誰もが知っているからです。

確かにそうですね。
ハッキリ言って寿命を全うすることは
難しいかもしれません。

はな
ちょっとお待ち!!あ・・・中途半端なところからの参加ごめんなさいね;今回は猫の白血病にかかった時の寿命とか余命がテーマなのかしら?
たろ
そのようですな!でも、寿命を全うすることは難しいなんてハッキリ言われちゃ困るね~。
はな
そうなの!猫の白血病も確かに難病だわ。でも、正しい知識を身につければ寿命を全うする猫だってたくさんいるのよ。
たろ
それに、そもそも感染と発症はまた別物なんだよ。
はな
何が言いたいのかというと、感染していても発症しなければ余命なんて関係ないのよ。だから愛猫が白血病に感染しているからってすぐに恐れないで欲しいの。
たろ
そうだね。これまた難しい話しになりそうだからしっかり説明していくね!


はい。その通りです!

もし白血病に感染していても、
中には症状を発症することなく
寿命を全うする猫ちゃんが
いることも事実です!

状況にもよりますが、
例えば、白血病に“感染している
だけの段階であれば、今後の対応次第
余命は大きく変わってきます

例えば、白血病の初期症状だったり、
症状は出ていないが
白血病が陽性と出てしまった場合でも
まだまだ生きる希望
あると言うことです!

それでは、
今回は白血病と診断された猫ちゃんでも
寿命を全うすることは出来るのか?

そして、白血病の感染や発症について
重点的にお話していきましょう。


猫が白血病に感染!飼い方次第では寿命まで生きられる!?

 

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猫の白血病においても、
難病と言うのは事実ですが、
ここで朗報です!

今回、白血病について調べていくと、
多くの場合、白血病に感染していても
大事に飼えば寿命を全うする”と、
説明されていることが分かりました。

また、白血病に感染した場合、
一度は回復したものの、
そのまま持続感染してしまうと、
2、3年後に再び発病することも
あるのですが、
その発病率は約30%です。

つまり、持続感染していても
生涯発病せずに寿命を全うする猫は
珍しいことでもないのかもしれません。

・・・少し希望が見えてきましたね。

そもそも、
感染していることが問題なのではなく、
症状を発症してしまうことで
命の危険性を伴うのです。

それでは、
白血病の感染や発症、そして余命など、
詳しく解説していきますね。

白血病の感染と発症の違いとは?

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まず、簡潔にお伝えしましょう!

感染発症の違いは、
発病しているかしていないか”です。

白血病に感染している状態でも、
発病していなければ
それは病気とは言えません

感染していることだけでも
只事ではありませんが、
ただ感染している
それだけのことなのです。

現在、その白血病ウイルスを
やっつける治療法はなく
症状が現れた時に、
初めてその症状に合わせて
対症治療をしていくことが
一般的な考え方ですね。

このように、感染発症
全く別物だと言うことを
理解しておきましょう。

確かに、血液検査で白血病が陽性と出れば
不安も募るし悲しくもなります・・・
しかし、病気としては
まだ何も始まっていないのです。

それでは、感染と発症について
お話していきましょう。

まず、感染するときのサイクルとは
どんなものなのでしょう。
病期の流れでお話していきますね。

✍病気

病気1:口や鼻から侵入したウイルスが
    リンパ節など、局所的に増殖する

病気2:循環血液中のリンパ球に乗って
    全身に送り込まれる

病気3:更に、脾臓や消化管の
    リンパ組織内で増殖

病気4骨髄内に侵入して増殖

病気5ウイルスを含む血小板などが
    骨髄から放出され血液を汚染

病気6:唾液や涙と共に外界へ飛び出す

体内でこのようなメカニズムを通じて、
やがて血液が汚染されていまきます。

 

骨髄からウイルスが送り込まれることで、
ウイルス血症となり、
感染が成立するのです。

しかし、免疫力が十分に働いている
1歳以上の元気な猫であれば、
多くの場合、ウイルスがリンパ組織へと
侵入する前に排除することが
出来るそうです。

冒頭でもお話したように、
一度ウイルスに感染し、発症した時に、
適切な治療を行うことで
ウイルスを排除することが出来ます。

ところが、一時的には回復して、
猫ちゃんは元気そのものと言った様子で
過ごしているのですが、
この時点で、もしウイルスを
排除しきれていなかった場合には、
そのまま持続感染となってしまうのです。

持続感染した場合、ほとんどが
生涯白血病に感染している状態で
過ごすことになるでしょう。

特に、免疫力の弱い状態にある子猫などは
骨髄への侵入を防ぐことが出来ず、
そのまま持続感染へと
進んでしまうのです。

持続感染率としては、
生後間もない子猫ではほぼ100%です。
致死率もほぼ100%とされています。


生後1~1.5ヶ月以降

感染する機会があった場合では、
持続感染率は50%へと減少します。

そして、生後4ヶ月を越えると
持続感染率は一気に減少し
感染確立は10%へと落ち着きます。

持続感染していても
発病する確立については、
飼い方次第で変わるかもしれない
と言うことなので、
諦めないで下さいね!

ここで、白血病を患っていた
猫ちゃんの記録を動画でご覧下さい。
こちらに登場するゆずちゃん。
子猫の頃に白血病が判明し、
1歳と言う短い生涯となりました。
(YouTubeより)

残念ですが、
生後間もない子猫
の感染

発病リスクが高いのでしょう。

 

発症した場合の余命とは?

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まず、白血病は大きく分けて
2種類の症状があります。

  • 白血病急性期
  • 白血病慢性期

これらの発病では、
症状が全く異なるので
簡単にお話していきましょう。

📝急性期・慢性期について

〈急性期〉

急性期では、
白血病ウイルスに感染後、1ヶ月ほどして
初めて症状が現れる状況を指します。

主に、元気がなくなる食欲不振など、
初期症状としては
風邪にも似ているようです。

この急性期は、
早期発見、早期治療で対処すれば
乗り越えることも可能で、
そのまま完治することも出来ます

ここで持続感染せず、完治した場合は
今後、白血病に感染することは
ほとんどないとされていますね。

しかし、特に子猫の場合では
重度の症状を伴うこともあり、
そのまま死亡してしまう例もあります。

また、重度の貧血を起こしている場合は
命の危険性も増大するので、
状態によっては輸血治療も必要ですね。

猫ちゃんの年齢や免疫状態によっては、
必ず完治するとも言えませんし、
そのまま死亡してしまうこともあります。

発症後の結果は極端で、
恐ろしい病気ではありますが、
この急性期で懸命に治療に臨めば
白血病を克服することは出来ますよ。

〈慢性期〉

そして、急性期を乗り越えても
持続感染してしまった場合は、
余命は約2~3年とされています。

多くのケースでは、
1、2年後に再び発病し、
ここから白血病慢性期を迎えます。

慢性期とは、
白血病そのものの影響を受けていた
急性期とは少し異なりますね。

慢性期では、持続感染により
免疫力が低下していることで、
普通ならば感染しないような
感染症を併発(日和見感染)したり、
他の病気により
合併症を引き起こすことで、
あらゆる症状が見られるようになります。

合併症でこれまでに
症例の多かったものがリンパ腫です。
リンパ腫になってしまった場合、
抗ガン治療が必要です。

慢性期での発病となると、
あらゆる臓器が病気を患っており、
症状もその病気によって現れます。

何度もお話してきましたが、
持続感染しているからと、
必ず発病する訳ではありません。

持続感染後、発病率はおよそ30%です。
決して諦めてしまうような
数字ではありませんよね!

こちらの記事もあわせてご覧下さい。
症状など詳しく解説しています。
猫の白血病はどんな病気?初期と末期の具体的な違いとは?”へ移動する



発症してから回復する可能性はあるの?

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ここまでお話してきた通り、
白血病急性期の場合であれば、
症状を発症していても
回復する可能性は十分あります!

主に“インターフェロン”の治療法で
完治を目指していくでしょう。

インターフェロンとは、
猫の免疫力を高めながら
ウイルスの増殖を抑えるものです

やがて、猫の免疫細胞が
ウイルスに勝つことが出来れば
この急性期は乗り越えられます!
そして、もう二度と
白血病には感染しません。

さて、問題は持続感染していて
発病してしまった時です。

持続感染からの発病・・・

つまり、
慢性期へと移行している状況です。

慢性期では、
悪性腫瘍腎臓病再生不良貧血など
様々な病気を併発して
どんどん衰弱が進んでしまいます

そのため、もし持続感染している場合は
定期的な通院、小まめな体調チェック、
血液検査などで、
発病を早期発見することが
とても重要になってきます!

残念ながら、
再び発病してしまったときには、
数年後の死亡率は約8割です・・・

しかし、
その症状に合わせて治療をしていけば、
半年、また半年と
少しでも命を延ばすことは出来ます。

貧血であれば輸血、
細菌感染していれば抗生物質の投与、
リンパ腫や白血病には化学療法など、
症状に合わせて治療をしていきましょう

持続感染している猫ちゃんに関しては、
発病しないように大事に過ごすこと。
そして、もし発病してしまったとしても
早期治療をすることが大切ですね。

それではここで、
なるべく発病しないための飼い方を
確認していきましょう!

✍愛猫を大事に飼いましょう!

ストレスのない生活を心掛ける

☑できれば完全室内飼いをする
(免疫力が低下しているため、
他の感染症も貰いやすい状態と言えます
出来るだけ外猫や他の動物との接触は
避けましょう)

☑怪我や風邪に気を付ける
(もし体調の異変に気付いたら
すぐに病院に行きましょう)

定期的な通院、毎日の体調チェック

食事バランスに気を付けて、
常に新鮮な水を用意しておく

持続感染している猫ちゃんでは、
ストレスのない生活環境を
常に意識することが発病させないための
大きなポイントとなります。

そして、なるべく小さな異変にも
すぐに気付けるように
日頃から体調チェックや
様子を観察しておきましょう!

ストレス解消策として、
こちらの記事も参考にご覧下さい。
猫がストレスで自傷行為!気持ちを和らげる3つの方法とは?”へ移動する

こちらの記事も参考にご覧下さい。
猫をケージに入れると暴れる!ストレスにならない対策とは?”へ移動する

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こうして過ごしていくうちに、

自然治癒していた例もありますし、
発病することなく
寿命を全うした猫もいるのです。

猫が白血病に感染した原因は?

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猫の白血病ウイルスの感染経路は、
主に、感染猫の唾液
尿便などを介して感染するものです。

猫の体液となるあらゆる部分に
多くのウイルスが潜んでいるので、
ケンカによる噛み傷食器の共有
猫同士のグルーミングによって
口からウイルスが侵入、
そして感染してしまうのです。

また、母子感染の例も多く、
胎盤感染を起こしていると
流産や死産を引き起こしてしまいます。

産まれてから、母乳を介して
感染するとも言われています。

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このように、感染の原因となるものは、
基本的に、感染猫による接触感染
そして母子感染が関連していますね。

猫白血病ウイルス自体、
意外にも感染力は弱いとされていますが、
感染する機会の多い環境
外猫、多頭飼いなど)では、
常に予防を意識しておきましょう

予防としては、
ワクチン接種もおすすめですね。
100%の予防は出来ないものの、
発病したときは、
軽度の症状で済む場合もありますので、
ワクチン接種をしておいた方が
救われるでしょう。

そして、この猫白血病ウイルスは
人間には感染しませんので
安心して下さいね。

猫白血病ウイルスは、
猫の細胞を好んで潜り込むため、
人間の細胞では増殖出来ません。

また、人間の白血病は感染しないのに、
なぜ猫の白血病は猫から猫へと
感染してしまうのでしょう?

白血病になる原因は1つだけではなく、
いろいろことが原因で起こります。

白血病は、本来感染するような
病気ではないそうです。

しかし、猫の場合は、
白血病の原因となるウイルスが
ある程度特定されていることから、
“猫白血病ウイルス”と病名が
付けられました。

人間の世界の白血病は、
未だ原因不明なことばかりで、
多くは化学物質の影響や
遺伝子の突然変異ではないかと
されています。

それに比べ、猫の場合は
ウイルスの感染によって
白血病になるので
原因がハッキリとしていますね。

原因が特定されているのであれば、
その分、予防もしやすいのだと考えて
これからの生活環境も
整えてあげて下さいね。

まとめ

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少し難しいお話となってしまい、
理解し難い部分も
あったかもしれません><

私がここで一番伝えたかったことは、
“感染していても、発病せずに
寿命を全うするケースもある”
と言うことです!

なので、必ずしも
感染=余命ではありませんし、
感染していても寿命を生き抜く猫ちゃんは
たくさんいるので、
希望を持ちながら日々を過ごして下さい

気を付けたいのは、持続感染のときに
発病してしまうことですね・・・

慢性期の症状は
治療をすることも困難となります。

愛猫が感染猫であれば、
細菌感染や病気を防ぎ、
発病を予防するための努力も必要です。


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ライター紹介 ライター一覧

伊藤 千帆

初めまして♪

私は幼い頃から動物が大好きで、
以前はペット用品店に勤めていました。

3年前に子猫を譲り受け、初めて猫ちゃんとの生活をスタートしました。

現在は立派なオス猫へと成長し、
1才の息子を相手に遊んでくれる
頼もしいお兄ちゃんです^^
我ながら、よくできた猫息子!

しかし、家に来た頃を思い返すと、
噛み付き、誤飲など
いろいろな問題が発生・・・

猫ちゃんて大変ーー;;
なんて思ったこともありました。笑
私自身、もっと猫ちゃんの気持ちに近付きたいと思う今日この頃です。

でも、気分はいつでも
幸せいっぱい猫いっぱい♪
飼い主さんや猫ちゃん好きが、
もっと楽しくなれるような記事を
お届け出来るよう執筆致します。
よろしくお願いします♪

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