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猫の脳腫瘍の症状!初期症状から末期までを進行順に解説!

病気  

 

動物にとって、
脳は体のあらゆる機能を支える
大事な部分ですよね。

そんな脳は、
生きる為に欠かせないものですが
猫や犬に、
脳に腫瘍が出来てしまうケースは、
実は珍しいことではないそうです。

特に老齢になるほど
発生率は高いのですが、
それでも、どの年齢においても
脳腫瘍が発生する可能性
あるようですね!

それでは、今回は猫の脳腫瘍をテーマに
お話をしていきましょう!

脳腫瘍の初期症状末期症状までの
進行とはどんなものなのか?
そして、治療法はあるのか・・・?

まだまだ
原因不明の点も多い脳腫瘍ですが、
何か愛猫のために出来ることは
あるのでしょうか。


猫の脳腫瘍!グレード別の症状を進行順に解説!

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脳腫瘍の状態は、主にグレードで
分けられているようです。

一般的に、ここで言うグレードとは、
癌の悪性度治療の可否
判断されるそうなのですが、
正直なところ、猫の脳腫瘍に関する情報を
多く入手することが
出来ませんできた・・・

しかし、実際に愛猫の脳腫瘍を
体験したと言う飼い主さん
何人もいることが分かりましたので、
様々な体験談を参考に
まとめていきますね。

さっそく、脳腫瘍の進行を
グレード別に解説していきましょう。

グレードⅠ(初期症状)

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猫の脳腫瘍における初期症状として、
何となく“様子がおかしい”など
漠然とした症状を示すそうです

例えば、元気がない食欲不振など
いつもとは様子が違うことに
気付いて病院に連れて行くようですね。

このように、初期症状では
小さな変化から始まるため、
早期発見も困難のように感じました。

おそらく、
人間の場合何か脳に異変があった時には、
何となく手足がしびれるなどの
違和感を感じて
早期発見に繋げるのかもしれません。

しかし、
猫ちゃんは体の違和感を自覚していても
言葉で伝えることが出来ません。

少しの変化だけでは、
普通に過ごしているように
見えてしまうために
気付いてからの進行は早かった
と言う体験談もありました。

他にも見せる症状として、
人目を避けるようになるなど
性格行動の変化

また、食事が下手になった、
食べ物が飲み込み辛そうと言ったような
変化を見せることもあるようです。

こちらの猫ちゃん、脳腫瘍の影響か
ご飯を食べるときに、
「チャッチャッチャッ・・・」
と音を立てて食べることもあるようです。
(YouTubeより)

このように音を立てていたりするのも
食べづらいときのサインかもしれません。

そして、突然粗相をするようになる、
着地を失敗するなどの運動障害などが
見られるケースもあります。

症状を見せる程度は、脳腫瘍が
どこに発生したのかでも異なるため、
大きな症状を見せることもあれば、
症状に気付けずに
見逃してしまうこともあるでしょう。

初期症状を見抜くためにも、
日頃から猫ちゃんの行動や様子を
観察しておきましょう。

小さな異変にも
いち早く気付くことができて、
早期発見にも繋げることが
出来るでしょう。


それでは、初期症状をまとめます!

✍初期症状

何となく元気がない
・食欲不振
人目を避けたりする
・食事が上手く出来ない
粗相をするようになる
運動障害のように感じる

(ふらつく、着地の失敗など)
四肢が突っ張るような仕草
四肢麻痺
視覚障害

など、明らかに
異変の分かりやすい症状もあれば、
見落としやすい症状もあります。

歩き方がおかしい時!
考えられる原因は他にもあります。
こちらの記事も参考にご覧下さい。
猫の後ろ足に力が入らない!びっこを引いてひきずる原因は?”へ移動する

しかし、脳腫瘍は
比較的ゆっくりと進行する
病気のようです!

なので、予想を遥かに越えて
頑張ってくれるケースも多いのですね。

症状に関しては、
本当に様々な症例がありますが、
調子が良いこともあれば、
突然ふらふら歩く・・・かと思えば、
また復活するを繰り返しながら、
穏やかに進行するケースもあります

また、
四肢麻痺は見られるが、食欲は良好、
他に辛そうな症状も見られないなど
何故か、そこまで重度には至らないケース
あるようです。

不思議ですね・・・
まだまだ原因不明な点も多く、
解説しきれないのが現状ですが、
おそらく、やはり腫瘍の発生する部分
症状は異なるのではないでしょうか。

グレードⅡ~Ⅲ

はな
あ、どうも。ここまで読んでみてどうだったかしら?
たろ
初期症状では、漠然としたものが多くて、比較的進行はゆっくりなんだねぇ。意外…。ところで、猫の脳腫瘍にもグレードはあるものなの?
はな
そこなのよね~。実は猫の脳腫瘍のグレード別に関しては明確な説明がされていなかったの。
たろ
そうなんだね。
はな
 そもそも、猫や犬が脳腫瘍になっているのを特定出来るようになったのも割と最近のことらしいのよ。
たろ
今までは脳腫瘍かも分からなかったってことかな?
はな
 多分ね…でも猫にもグレードと言うものはあると思うの!今回はグレード別がどんものなのか、別の形で伝えるわね!
たろ
お~よろしく!


今の会話からもあったように、
そもそも、初期症状でも挙げたような

何かしらの体調不良の原因が
脳腫瘍”であると
特定出来るようになったのも
割りと最近のことのようですね。

これも、医療の進歩により
MRI検査などによって
脳腫瘍を特定出来るように
なったからなのでしょう。

これまでには、死後解剖を行うことで
亡くなった後に脳腫瘍だったと
判明することも多かったそうです。

つまり、以前までは、現れる病状が
脳腫瘍だと断定することも
難しかったと言うことです。

そのこともあってか、猫の症例からは
確かなグレード別の説明が
あまりされていませんでした。

そこで、参考になるかも分かりませんが、
ヒトの脳腫瘍の場合での
グレードについは情報がありましたので
簡単にお話しておきましょう!

📝グレード別(ヒト基準)

グレードⅠ

腫瘍の成長速度はゆっくりとしており、
これ以上大きくならない場合もある

手術によって腫瘍摘出が可能

グレードⅡ

腫瘍の成長速度はゆっくりではあるが、
今後、進行していくことが予想される

腫瘍は周辺組織に広がっているため
手術によって完全に摘出することは困難
グレードⅢ~Ⅳに発展する可能性もある

グレードⅢ

腫瘍の成長速度が速く悪性度の高い腫瘍

手術によって
腫瘍を完全に摘出することは不可能
放射線治療や化学療法などで治療をする

グレードⅣ

腫瘍の成長速度が非常に速く
極めて悪性度の高い腫瘍

ほとんどの場合、
1年以内に死亡する

 

いかがでしょうか?

あくまで、
ヒト基準のグレード別になりますが、
Ⅰ~Ⅳでは腫瘍の成長速度悪性度
かなり異なることが分かりました。

つまり、グレードが示すものは
脳腫瘍の良性・悪性、
そして、腫瘍の進行速度などですね。

おそらく、考え方はほぼ一緒で
猫の脳腫瘍でも
グレードと言うものは存在しています。

そのため、現れる症状は
グレードによっても異なるのでしょう。
グレードⅠであれば、
比較的長生きは可能かもしれませんね。

グレードⅡであれば、進行はゆっくりでも
グレードⅢ、Ⅳへと進んでいくのです。


グレードⅣ(末期の症状)

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それでは、末期症状についてですが、
言わゆるグレードⅣまでくると、
完治することは不可能な状態まで
きていますね・・・

✍末期症状

・意識障害
・痙攣発作
・てんかん発作
・四肢麻痺・麻痺
・しゃっくり(喉の麻痺)
・失禁
・昏睡状態
・激しい頭痛(おそらく)

など、末期に現れる症状も様々です。

症状として発症することもある
”てんかん”ですが、
てんかんが直接命を奪う訳ではありません

てんかんについては
こちらの記事で詳しく解説しています。
猫のてんかんは寿命に影響するの?発症の前兆はあるもの?”へ移動する


ある体験談からすると、

少し前から性格の変化も感じていたが、
ある日を境に突然歩くことも困難となり、
四肢麻痺により、最期を迎える前には
そのまま全く動けなくなったそうです。

そして、痙攣発作の末
急死したと言うケースがあります。

突然歩けなくなったり、
痙攣発作を起こしたことなど、
他の原因も疑われますが、
この状況からすると
脳腫瘍が原因だと考えられました。

末期には、腫瘍が大きくなり
脳圧が上昇することで
症状は急激に悪化していくのです。

そのため、初期では
目立った症状が見られなくても
末期症状まできて、
突然異変が起こったりするのでしょう。

初期の脳腫瘍に気付かずに
末期症状まで進んでいた場合は
急死と言う最期になることもありますが、
早期発見することで、
緩和治療をしていくことも可能です。

猫の脳腫瘍は薬で治療できる?手術はかならず必要?

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近年では、MRI検査で
脳腫瘍を判断することが
出来るようになりました。

しかし、MRIを撮るには
全身麻酔をかけなければなりません。

全身麻酔でも、場合によっては
症状を悪化させてしまったりと
リスクを伴うことなので、
簡単に踏み切れるものではありません

特に猫はストレスに弱い動物です。
中でも、高齢の猫ちゃんや、
他の疾患を抱える猫ちゃんでは
MRI検査を受けてまで
原因を特定することは
難しいのかもしれませんね。

そのため、特に高齢の場合は
おそらく脳腫瘍であろう
と言う考えの元、症状に合わせて
治療を進めていくケースも
少なくありません。

主な治療法として、

  • 緩和治療
  • 外科手術
  • 放射線治療
  • 化学療法

などがあります。

さて、外科手術ですが、この治療法は、
確実に腫瘍を取り除ける状態であれば
受けさせる価値はあります。

手術をして完治したと言う例も
ありますよ。

もちろん、猫ちゃんの体力次第なので
必ず手術が出来る訳ではありません。

しかし、猫の脳腫瘍で
最も多いとされる髄膜腫であれば
基本的に切除手術をすることが
可能とされているようです。

それに加えて、
放射線治療を組み合わせる
より治療効果を得られるようです!

ただし、病状がかなり進行している場合は
腫瘍が大きくなり、
大脳が強く圧迫されている可能性も
あります。

そのため、無事取り除いたとしても、
大脳は損傷を受けていて
後遺症が残る可能性もあるそうです。

手術自体、リスクも伴いますので
脳腫瘍の状態猫ちゃんの体力を考慮して
治療方針は決める必要がありますね。

また、脳腫瘍の治療については、
薬剤の投与を続けていく形で
基本的に在宅治療
様子を見ていくことになるでしょう。

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状態によっては、
放射線治療や化学療法も取り入れますが、
一般的に、脳腫瘍には化学療法は
行わないそうです。

放射線治療は、腫瘍の種類によっては
反応が良いこともあるでしょう。

しかし、もし高齢で体力的にも
治療そのものが難しい場合には、
鎮痛効果抗炎症効果のある
ステロイド剤の投与で
様子を見ていくかもしれません。

また、
発作やてんかんが起きる症状に対しては、
抗てんかん剤などの投与
緩和治療を目的とした
治療をしていくことになるでしょう。

同時に放射線治療を併用していくことも
あるそうですね。


脳腫瘍の治療方法は、
様々ではありますが
猫ちゃんや脳腫瘍の状態によっては
治療法は限られてしまいます。

治療方針については、
獣医師とよく話し合って決めましょう!

治療法いついては
こちらの記事も参考にご覧下さい。
猫は脳腫瘍や腎不全になりやすい?どんな治療をするの?”へ移動する

末期状態からの回復の可能性は?完治はあり得る?

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脳腫瘍の進行状態を見て、
もし悪性度の高い腫瘍であった場合、
残念ながら完治する見込みは
ないかもしれません・・・

しかし、猫の場合は、
髄膜腫と言う脳の外に出来る
良性腫瘍の発生率が高いので、
多くのケースでは、進行もゆっくり、
そして、体力次第では
腫瘍を取り除く手術に踏み切り、
その後、完治することもあります。

もし、脳腫瘍との診断を受けても
懸命な治療をすることで
回復して、普通の生活を
送っている猫ちゃんは存在するようです。

脳腫瘍でも重要なことは、
早期発見、早期治療です。

できるだけ早い段階で治療をしていけば、
完治するケースもありますし、
余命を伸ばしていくことは可能ですよ。

また、愛猫が末期状態にあったとき、
何が重要なのかは
飼い主さんによって違いますが、
私は、残りの時間をいかに
不快感なく
過ごしていけるか
大切なことだと感じました。

つまり、
緩和治療で症状を和らげながら、
残りの時間を過ごしてもらうのです。

そして、猫ちゃんにとって
最期まで飼い主さんの側に居る
これ以上の望みはないと思います。

辛い闘病生活があったとしても、
愛猫の最期は、飼い主さんが
必ず見守ってあげて下さい。

まとめ

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猫の脳腫瘍は、
発症することが珍しくないと言うのが
近年になって明らかになってきました。

しかし、脳腫瘍に関しては
未だに原因不明
予防することも出来ません。

そして、全ての年齢で起こり得る病気です。
なので、日頃から猫ちゃんの様子を観察し
歩き方がおかしくはないかなど
小さな異変にも気付けるように
しておきましょう。

脳腫瘍が見つかったからと、
すぐに寿命が尽きる訳ではありません。

早期発見、早期治療をすることで
完治や回復も見込める病気です!

そう悲観的にならずに、
今、猫ちゃんのために出来ることを
してあげて下さい。
どうか治療が上手くいきますように。


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ライター紹介 ライター一覧

伊藤 千帆

初めまして♪

私は幼い頃から動物が大好きで、
以前はペット用品店に勤めていました。

3年前に子猫を譲り受け、初めて猫ちゃんとの生活をスタートしました。

現在は立派なオス猫へと成長し、
1才の息子を相手に遊んでくれる
頼もしいお兄ちゃんです^^
我ながら、よくできた猫息子!

しかし、家に来た頃を思い返すと、
噛み付き、誤飲など
いろいろな問題が発生・・・

猫ちゃんて大変ーー;;
なんて思ったこともありました。笑
私自身、もっと猫ちゃんの気持ちに近付きたいと思う今日この頃です。

でも、気分はいつでも
幸せいっぱい猫いっぱい♪
飼い主さんや猫ちゃん好きが、
もっと楽しくなれるような記事を
お届け出来るよう執筆致します。
よろしくお願いします♪

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