猫のさかり!避妊手術をしても治らない時の対処法とは?
メス猫の発情期は、
「アォーン、アオーン」と
特徴的な大きな声で鳴いたり、
やたらスリスリと体を擦り付けてきたりと
とにかく落ち着きがないようですね。
私はメス猫の発情期を
体験したことがないのですが、
その発情で表れる行動は
やはり夜行性ですから、
特に夜に盛んになるようです。
それはそれは、
寝不足で大変な思いをする飼い主さんも
けっこう多いようですね・・・
そこで、避妊手術をすれば解決!
と思いきや、
また発情期のような行動が出てしまった
というケースがまれに起こることを
ご存知でしょうか?
再び発情期が!?
と驚かれるかもしれませんが
これには原因があるんです。
今回は、避妊手術をしたのに
発情期が再発してしまったときの
原因や対処について
お話していきましょう。
この記事に書いてること♪
猫が避妊手術をしてもさかりが治らないこたがあるって本当?
調べてみると、避妊手術をした後でも
発情期のような行動を示すことが
あるのは事実のようです。
再び発情期になってしまったときに、
考えられる原因は何なのでしょう。
何か対処をしていけば
改善出来ることなのでしょうか。
メス猫にとってのさかりは
見ていても分かる通り
飼い主さんだけではなく、
子孫を残そうという本能に駆られているのに
何も出来ないと言うもどかしさに
晒されている猫ちゃんにとっても
大きなストレスですよ。
なので、
きっちりと解決してあげたいですね。
それでは、さっそく原因から
見ていきましょう。
考えられる原因は?
もう既に避妊手術も終えて、
発情期はこないと思っていたのに
また大きな声で鳴き始めて、
何だか体をクネクネすりすりと・・・
まさか!?と思うかもしれませんが、
そのまさかが症例として
まれにあるそうです。
再発情を起こす原因として
主に考えられることは、
①卵巣や子宮の取り残しによる
細胞の再生(卵巣遺残症候群)
②副卵巣(卵巣以外の確認しずらい
位置にある卵巣)の存在
③発情を経験している場合は、
その記憶が残っていることで
卵巣や子宮がなくても発情期のような
行動を示すことがある
などが考えられます。
①の卵巣や子宮の取り残しについては、
もちろん獣医の腕にも影響してきますが
どんな病院でも長年やっていれば
このようなトラブルは経験するそうです。
そのため、多くの動物病院では
ちゃんと摘出しましたという証拠として
摘出したものを飼い主さんに
見せてくれるそうですね。
しかし、とても小さな卵巣細胞などを
見落としてしまうのでしょうか・・・
とは言え、やはり人格や医療における腕も
信頼できる病院に避妊手術を
お願いするのがおすすめです。
卵巣などの取り残しが原因となると、
卵巣細胞の再生に時間がかかるため
術後すぐには再発情は起こりません。
つまり、もっと時間が経過してから
卵巣として機能し始め、
発症することが多いようです。
そのため、信じがたいのですが
卵巣細胞の取り残しも大いに考えられます。
残ってしまった臓器が、
ホルモンを過剰に分泌するため
むしろ以前よりも発情期の症状が
ヒドくなる場合もあります。
このように取り残しがあると、
時間の経過と共に細胞が再生し、
例え妊娠はしなくても
発情期のようになってしまうのですね。
また、②の副卵巣などの存在は
その卵巣が通常の位置にはないため
手術中には確認が出来ないそうです。
そのため取り残しは発生します。
そして、③の場合は
発情期を何度か経験している場合に
脳内の記憶が目覚めて、
再発情のようになることがあります。
もし、始めから妊娠を望んでいない場合は
初発情を迎える前に避妊手術を行うことが
ベストだそうです。
メス猫の性成熟は早くて4ヶ月、
平均にして6~10ヶ月頃
だとされています。
よって、生後6ヶ月以降であれば、
避妊手術をするのには
適した時期に入っています。
生後5ヶ月で
妊娠したというケースもあるので、
決して早すぎることはありませんよ。
適正な時期に避妊手術が出来れば、
子猫らしい可愛さが
いつまでも残ると言われています。
もし、何らかの原因で再発情をしても
避妊手術をしたことで、
望まれない妊娠を防ぐことは出来ます。
避妊手術について参考にご覧下さい。
”猫の発情期!避妊手術を受ければ雌の鳴き声は落ち着く!?”へ移動する
避妊・去勢手術を行うのに
適切な時期を詳しく解説しています。
”猫の去勢時期はメスの場合いつ?時期によって方法がちがう?”へ移動する
とは言え、臓器取り残しなどがある限り
その本能は芽生えますし、
生殖器の病気のリスクも上がります。
結局、様々なメリットの効果が
なくなってしまうので
早急に獣医に相談し対処していきましょう。
できる対処法は?
それでは、実際にどのような
対処をしていくのでしょうか。
①開腹手術
まず、対処としては
開腹手術が挙げられます。
もしエコー検査などで、卵巣のようなものが
確認出来れば開腹手術に
踏み切ることが出来るでしょう。
しかし、先ほど説明した原因についても、
実は検査だけでは判断がしずらいそうです。
原因として一番考えられるのが
卵巣細胞の取り残しですが、
それを予測される場合においても、
開腹手術が必要になるのです。
あくまで、予測ですから
開腹手術をしてみても
原因が突き止められないケースも
あるそうですね。
もし、開腹手術により
卵巣細胞の取り残しが発覚した時には、
残った卵巣などを摘出するような
対応になるでしょう。
この手術では再度大きく切開するため、
傷口が大きくなってしまいます。
もちろん、
手術自体も猫ちゃんにとっては負担ですが、
2度目の手術で成功して、
発情をしなくなった例もありますよ。
ただ、
開腹手術も原因が突き止められなければ
意味の無い手術となるなど
何かしらのリスクを伴うので
慎重に考えて判断しましょう。
②インプラント埋め込み手術
首の後ろ側を切開し、皮膚の中に
黄体ホルモンの入ったカプセル状のものを
埋め込むという手術です。
黄体ホルモンを体内に放出させることで、
常時疑似妊娠を起こさせる効果があり、
発情を抑えることが出来ます。
しかし、効果は1年で切れます。
開腹するほどの負担は少なく、
手術は短時間で済むものの、
更新する度に全身麻酔をかけるのは
それだけでも負担だと思います・・・
基本的に、
「子猫は欲しいけど、今すぐではない」
という飼い主さんの希望に沿って
行われている手術のようですね。
開腹手術は一度で済みますが、
定期的に行う必要があるこの手術は
費用もそれなりにかかるでしょう。
③精神安定剤を飲ませる
この方法はどの治療に比べても
最も猫ちゃんへの負担が少ないものです。
猫ちゃんの様子に合わせて
薬の量を調節することも可能ですよ。
効果は飲ませてみなければ分かりませんが、
いずれにせよ、薬を飲ませるだけなので
まずは試してみるところから入れて、
気軽に進められる治療でもありますね。
例えば、
発情期の記憶が残ってしまっている場合、
興奮状態やストレスなどが引き金となり
発情に繋がってしまうこともあるんです。
そこで、興奮状態を落ち着かせるために
精神安定剤を服用するわけですね。
発情を起こす度に精神安定剤を
飲ませるという形で゙、
しばらく治療を進めた結果、
半年くらいかかりながらも、ようやく
発情が来なくなった例もあります。
きっと、発情の度に興奮しては
ストレスを感じていたところを、
落ち着いて過ごすことが出来るようになり
発情期の興奮を忘れることが
出来たのでしょうか?
手術をするにはリスクが高かったり、
原因が定かではなく
手術をするのに不安がある場合は、
まずは精神安定剤の服用から
始めてみるのも1つの手かもしれません。
主に3つの対処法について
取り上げてみましたが、
判断の難しいこの問題は、
何か対処をしてみなければ
結果や効果は分からないのです。
一度、信頼出来る獣医とよく相談し
猫ちゃんにとって最善の手段を
選んであげられると良いですね。
猫のさかりの時期はいつからいつまで?どんな行動?
そもそも猫の発情の時期や
サイクルについて知っていますか?
飼い主さんが、
猫の生態についてよく理解することで
発情期のときの猫の大変さなどが
もっと分かるかもしれません。
それではお話していきましょう。
メス猫のさかりの時期やサイクルは?
メス猫の発情期は、
一般的には2~4月、6~8月の季節に
ピークを迎えるのです。
これには、
日照時間の長さも関係しているらしく、
日照時間が長くなる時期や、
暖かくなる気候に合わせて
発情期を迎えるのだそうです。
暖かい季節には、食べ物も豊富で
子猫を育てやすい環境にあることを
本能的に知っているのでしょう。
そのため、寒い地域では
多少時期が遅れることがあるそうです。
完全室内の猫ちゃんでも、
同じように発情期を迎えます。
しかし、人工的な照明に当たる時間にも
発情を誘発する効果があるため、
外猫よりは少々発情期が
長くなる傾向にあるようですね。
そして、発情期の期間ですが
発情前期➡発情期➡発情後期➡発情休止期
のサイクルを14~21日の周期で
迎えるのがほとんどのようです。
個体差はあると思いますが、
猫はこのような周期で
年に2~3回の発情期を迎えるのでしょう。
猫の場合、交尾をすることで排卵をする
とても繁殖力の優れた動物ですから、
交尾をしたら高い確率で妊娠をします。
ここで猫の出産についての記事も
あわせてご覧下さい。
”猫の出産は回数や時期は決まってる?産まれる兆候を徹底調査!”へ移動する
また、発情期を交尾をしないまま過ごすと、
子宮蓄膿症などの病気のリスクも
上がってしまうようです。
猫の避妊手術をすることが、
寿命の長さにも繋がる理由が
よく分かりますよね。
発情期を示す行動は?
それでは、発情期にはどのような行動を
示すのでしょうか。
まとめてご紹介していきましょう。
- お尻を高く持ち上げる
- 大きな声や甲高い声で鳴き続ける
- 食欲がなくなる
- いつも以上に甘えた
スリスリしてくる - 床でクネクネする
- 外陰部を舐める
- 足踏みをする
- 排尿回数が増える
などの行動が頻繁に
見られるようになります。
動画でも見てみましょう!
発情期特有の鳴き声です。
発情期独特の行動をしています。
また、犬では出血が見られるのに対して、
猫の発情期では出血はないそうなので
覚えておきましょう。
それでも、普段とは打って変わって
違う態度を取りますから、
発情期だとすぐに気付けるでしょう。
このような行動を示すのは、
発情期である3日ほどだとされていますが、
これにも個体差がありますので
何とも言えないですね。
発情期特有の行動は、
見ている飼い主さんも
猫ちゃんのことを不憫に思いますし、
見ているのが辛いと感じる人が大半でしょう。
また、夜中の大きな鳴き声で、
睡眠不足に陥ることも多々あるようです。
言わゆる、猫の恋の季節に
外で大きな鳴き声が聞こえますよね?
それをすぐ近くで
感じているのですから・・・
何よりも、
猫ちゃん自身この繁殖のチャンスに
交尾が出来ないということが
私たち人間の思っている以上に
大きなストレスなのです。
動物の本能は凄まじいものですよ。
この性欲は、避妊手術をしない限り
生涯続くと言われています。
猫の本能を否定せず、
決してうるさいからと
叱ったりしないで下さいね。
更にストレスを加えないためにも、
次回の発情期が訪れるまでに
避妊手術をするなどで
対策をしてあげましょう。
それが猫ちゃんにとっても
幸せなことだと思います。
まとめ
避妊手術をしたのに、
また発情をすることってあるんです!
考えられる原因として、
卵巣細胞の取り残しなどが考えられます。
医療ミスと言うほどのことではなく、
このような問題は、起こるときは
起こってしまうものです・・・
もしかして?と、
発情期のような行動を感じたら、
病院に相談して
対処を決めていきましょう。
そして、今回は猫ちゃんの発情期について
改めて理解し直すことが出来ました。
猫ちゃんの為にも、発情の状態を放置せず、
お互いに快適な日常を取り戻すためには
今後は対策を打つのが妥当ですね。
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