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猫がべったりくっついて困る!ストレスなく離す方法5つを紹介

一般的に「猫は単独行動を好む」と言われますが
中には、いつもべったりとついて回ってきて、
ちょっと困る…

そんな経験がある飼い主さんも実は多いのでは?

べったりすぎてちょっと迷惑なような…
でも、嫌な気もしないし可愛さに負けて
つい構ってしまうけど、家事が進まない…

ちょっと離れて欲しいけど、無理矢理すぎると
嫌っているようで可哀想…どうしたらいいの?

そんなお悩みをお持ちの方のために、
今回は、べったりくっついてくる猫について、
お話します。


猫が飼い主にくっついて離れない理由

まず、べったりとくっついてくる
理由は何なのでしょう?

基本的に、飼い主への欲求からくる行動ですが、
飼い主への愛情と信頼が根本にあります。
病的な要因があることもありますが、かなり稀で
ほとんどの場合が悪いことではありません。

具体的には、以下の5つの理由になります。

1.猫が自分の匂いを付けている

猫は元来、縄張り意識が強いので、自分のものと
主張するために匂いをつける習性があります。

猫の匂いを出す器官(臭腺)は、特に顔周りに
集中している(顎下や額、口など)ので、
寄ってくると同時に、顔をスリスリしてくる
行動はよく見かけます。

また、飼い主が帰宅してきた時のお出迎えの時、
スリスリしてくる子も多いです。

2.遊んで欲しいから

飼い主に「遊んでほしい、かまってほしい」
という時も、べったりしてきます。

何かをしている時に邪魔をしてくるように
感じたことはありませんか?

わかりやすく飼い主の視界に入ってくることで、
自分をアピールして「構って欲しい」ことを
主張しています。

 

3.母猫の愛情を飼い主に求めているから

皆さんは何歳(何か月齢)のころから
猫を飼っていますか?

ペットショップの猫の多くが2ヵ月齢程で
親から離れて店頭にいますし、
保護された子も多くは、相当小さい頃に
親猫から離れていることが多いです。

子猫は通常、4~6か月齢の間に親離れします。

早い時期から親猫から離れると、子猫は
飼い主のことを親だと思い込んでしまいます。

親猫は、親離れの時に威嚇するなどして子猫を
離していきますが、
人は親猫のように威嚇するということがないため
成長しても子猫のままの気持ちが残りやすく
飼い主にべったりとなりやすいです。

4.エサをねだっている

お腹がすいたら飼い主に体をスリスリして
ご飯をおねだりする子もいます。

朝ご飯の時間になったら、飼い主さんを起こして
ご飯をねだる子もいます。

でも、甘やかすだけが愛情ではありません。

決まったご飯の時間なら、あげてもいいですが、
ねだられるがままに、あげてしまうと
食べ過ぎで肥満になりますので、要注意です。

5.分離不安症にかかっている可能性がある

分離不安とは、親しい仲間と離れてしまうと
極度の不安に陥り問題行動を起こすことです。

「別れることで寂しい」ということ自体は、
犬、猫、鳥、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、牛など
多くの動物で認められ病的なものではないですが

苦悩が極端に強く、病的行動まで発展する場合、
「分離不安症」といわれます。

元々は、単独行動の多い猫よりも、
群れで行動する犬に起きると言われていましたが
最近では、猫でも増えていると言われています。

⇒猫の分離不安の症状とは?予防や対処法についても紹介

猫の分離不安については、上記もご覧ください。

どこからが病的なのか明確な線引きはなく、
また、他の病気のように投薬等で
パッと治るものではなく、日常生活の見直しなど
時間をかけて改善を目指す問題です。


愛猫をストレスなく離す5つの対処法

多くの場合が、愛情の証からくる行動でも、
忙しい時などは正直、迷惑に感じることも…

でも、悪気がない行動なら尚更、
無理には止めさせにくいですよね?

上手く離すにはどうすれはいいのでしょうか?

基本的には、飼い主のライフスタイルに合わせて
猫を満足させてあげる環境を整えることです。

具体策としては、次の5つになります。

1.エサ、水の補充を行う

要求していない場合でも、意識をご飯や水に向け
気を逸らすことができます。

また、器にご飯やお水が残っていても、猫は
何かが気に入らなければ、口にしません。

時間の経ったフードや水は、匂いが抜けていたり
美味しくなかったりするので、交換して欲しい
のかもしれません。

2.毎日15分時間を決めて遊んであげる

猫は気ままに行動しているように見えて、
実は、行動をパターン化する生き物です。

また、同じことを長時間されることも、
あまり好きではないので、
決まったタイミングで遊ぶことを
パターン化すれば短時間でも満足です。

猫の中でパターン化されると、
それ以外の時にはあまり要求しなくなります

3.心を鬼にして猫を隔離する

トイレが置ける大きめで高さのあるケージを
用意し、毎日一定時間入ってもらいます。
(できれば、ご飯や水もケージ内で)

前述のとおり猫はパターン化する生物ですので、
ケージに慣れれば、安全なテリトリーと認識し、
ストレスは感じないですし、
留守番中のイタズラ防止等にも役立ちます。

飼い主の都合が悪い時にはケージ内に
入ってもらうようにすれば、
邪魔されず用事を済ますことができます。

ただし、無理矢理押し込むのは止めてください
次から入らなくなります。

猫が納得してケージに入ることが大事です。

ステップなど高さを生かして、猫が快適に
過ごせる工夫をすれば、さらに良いと思います。

お家に余裕がある方は、専用の猫部屋を
用意される方もいらっしゃいます。

4.飼い主から目を離すため多頭飼いを検討する

同居の猫がいると、精神的にも落ち着きますし、
様々な面でメリットがあります

相性が不安かもしれませんが、
新しい子が子猫なら、まず問題ありません
大人の方が子猫を受け入れます。

大人の猫の場合は、お試し期間を設けて
相性を確かめるのがいいと思います。

5.病院へ連れていき相談する

分離不安症を疑う場合は、病院で相談するのも
いいかもしれません。

単にベタベタするだけは分離不安症とは言わず、
自傷行為が異常な鳴き声、血尿や嘔吐など
他の病的な症状を伴う場合は可能性があります
具体的な線引きはありません。

1~4のような対策を試みても改善がない場合は
投薬などで対処する場合もあるようですが、
こういった分野は、日本の獣医学領域では、
まだまだ確立された治療がないのが現状です。

前述のとおり、日常生活の見直しなど
時間をかけて改善を目指す問題です。

まとめ

猫がべったりくる理由は、欲求の現れで、
飼い主への愛情の証でもあります。

飼い主のライフスタイルに合わせて、
欲求を満たしてあげる方法を見つけましょう。

ベタつきの程度が、どこからが過剰なのかは、
飼い主の気持ち次第です。

基本、問題行動ではないので神経質にならず、
許容範囲をご自身で決め、猫も人もストレスなく
生活していける環境を整えていきましょう。


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辺銀 歩

関西の動物病院で獣医師として働いています。動物の病気等に関する専門的知識だけでなく雑学的な知識も併せてご紹介していければ...と思っています。
日々の仕事の中で、「知らなかった」ことから不幸を感じてしまう動物や飼い主さんの姿を数多く見てきた経験から、読んで頂いた方々が、動物に関する正確な知識を得ることで、後悔することない人生を送ることができることを目指しています。
「一つの答え」ではなく、動物と飼い主さんのライフスタイルに応じた「選択肢」をご提案していきたいです。

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