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猫の分離不安の症状とは?予防や対処法についても紹介

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猫というとクールで一人が好き、
お留守番も上手に出来るというイメージも多く、
それで猫を選んだという
飼い主さんも多いのではないでしょうか。

でもうちの子お留守番が上手に出来なくて・・・と
悩まれている飼い主さんはいませんか?

実はそれは分離不安症と
呼ばれる問題かもしれません。

分離不安症という言葉に
あまり聞きなじみがないかもしれないですが、
犬などでも起こる、飼い主さんとの距離感や
その子の精神状態から起こる問題行動です。

症状は、程度によって様々です。

飼い主さんと離れた際に、
問題行動を起こすことが主な症状ですが、

軽度の場合はお留守番の時限定での
トイレの粗相や、いたずらなどにとどまりますが、
重度になると自傷行為にまで
及んでしまうこともあります。

では、分離不安症は
どのように対処したら良いのでしょうか。


分離不安症は心の病気!治療には時間がかかることも

分離不安症とは前述の通り、
飼い主さんと猫の距離感が近くなることにより、
それが離れた状態になったときに強い不安となり、
問題行動へとつながる病気です。

飼い主さんへの強い依存や、
その猫が持って生まれた性格なども
大きく関係しますが、
生活環境やその問題行動を起こす環境なども含めて
見直す必要も出てきます。

症状がひどい場合、治療による改善は必要ですが、
この場合の治療というのは
お薬による治療だけではありません。

行動治療と呼ばれる、
行動学的な観点からのカウンセリングや、
日常生活の見直しというところも
要されるケースが多いのです。

その場合、急に環境や猫との接し方を変えても、
猫の方も適応して行動が改善されるまでに、
時間がかかることもあり得ます。

時間をかけてお互いの負担のないよう
少しずつ改善を目指していくことになるでしょう。

見逃さないで!猫の分離不安の症状3つ

このように、話を聞いていると、
実は分離不安症って厄介なものなのかもしれないと
思えてきますよね。

できればうちの子はならないでほしいなというのが
飼い主さんたちの素直な気持ちかも知れません。

でも実は分離不安症の傾向がある猫や、
気づいていないだけで
普段の行動に分離不安症の可能性が
隠されている可能性もあります。

小さなことと見過ごしてしまいがちな
普段の行動ですが、
実は症状であることもあるのです。

ではどんな症状や猫の行動に
気をつけたら良いのでしょうか?

1.過剰なグルーミング、自傷行為

この症状が猫にみられる場合、
何か対策を考えた方が良い可能性が高いといえます。

分離不安の症状は、
その猫の性格や、分離不安の程度によりますが、

自傷行動や、過剰なグルーミングにより
自分を傷つけてしまう場合であれば、
猫の身体にも大きな負担を与えてしまうために、
早急な治療が必要なレベルだといえるでしょう。

実際にその行動の現場を見ていなくても、
覚えのない傷や、お留守番のたびに傷を作る
などという状況が重なれば、
分離不安により自傷や過剰なグルーミングを
している可能性は高まります。

怪しいなという場合、
特に舐めやすい部位、ひっかきやすい部位などは
傷がないかなどよくチェックしてみましょう。

2.興奮状態で噛みついたりひっかいたりする

猫の分離不安の症状に、異常な興奮なども含まれます。

飼い主さんへの強い依存が関係することもある、
分離不安という問題ですが、
その状況に直面したときに異常に興奮したり、
攻撃的になることもあります。

その猫の性格で終わらせてしまいがちな、
この行動ですが、実は分離不安が
大きく関係している可能性もあるのです。

その場合、
猫に大きな問題が起こるわけではありませんが、
飼い主さんとの円滑な生活のためにも
この行動が改善された方が良いでしょう。

3.トイレの失敗、スプレー行為

トイレの粗相というのは、
猫を飼っている飼い主さんであれば
きっと誰もが経験したことのあるトラブルなのでは
ないでしょうか。

猫の幼少期のトイレの粗相は、
分離不安とは関係の無い可能性が高いですが、

大人の猫になって、
しかもお留守番の際など特定の状況でのみ
起こる粗相の場合、分離不安と関係のある
可能性が高いです。

スプレーと呼ばれるのは、
何かに目印のようにおしっこを引っかける
行為のことです。

不適切な場所に排泄をしたり、
明らかに全くトイレとは
別の場所にしている場合は分離不安を疑った方が
良いかもしれません。

この行動が直接、
猫の健康に害を及ぼすわけではありませんが、
飼い主さんとの生活を行う上で、
飼い主さんの生活に大きなストレスが
かかることになってしまいます。

飼い主さんが我慢を出来るのであれば
問題無いでしょうが、
生活への負担になったり、
今後もっと猫の分離不安の症状が
悪化する可能性もあります。

どの程度までは様子を見るなど
許容範囲を決めておいた方が
良いかもしれません。


分離不安症に陥った猫への効果的な3つの対処法

自分のお家の猫が
分離不安の可能性が高そうだとわかったら
どのような対処法を取れば良いのでしょうか。

猫と飼い主さんの生活の負担や、自傷行為では
猫の身体にも負担を与える可能性のある
分離不安ですが、
お薬での対処法というよりも、
日々の生活の見直しがとても大切になります。

猫の分離不安の場合、
猫と飼い主さんの距離が近くなりすぎてしまい、
起こっている可能性が高いのです。

そのため、適切な距離感に戻すために、
猫に対する行動や生活環境を見直します。

これを行動療法と呼び、
時間がかかる可能性はありますが
分離不安の治療にはとても大切です。

1.猫を構いすぎないようにする

飼い主さんに対して
猫が強く依存していることも、
分離不安には大きく関係します。

飼い主さんが構ってくれることにより、
安心感を得て、より構ってほしい、
飼い主さんのそばにいたいという
欲求もでるため、

飼い主さんの動きから目が離せなくなり、
執着してしまうことがあります。

猫自身が自分で楽しめる時間を
作ってあげること、
猫自身で安心して落ち着いて
休息できることが大切です。

例えば、
遊ぶ時間を一日の中で数時間など決めて、
それ以外は猫の行動に
任せてあげることも必要でしょう。

2.猫が安心できる場所をつくる

猫は個体差はもちろんありますが、
とても繊細な生き物です。

強い不安や恐怖などを感じやすい場合、
ここなら落ち着けるという場所を
一カ所でも作っておいてあげると、

何かあったときに
飼い主さんに助けを求めるだけでなく、
その場所に自ら行って、
自分を安心させることが出来ます。

お家の中で、
もし猫が落ち着ける場所がないのであれば、

猫の特性を活かして、
少し暗めにしたスペースを作ってあげたり、

囲いを作って、
周りから見えないようにしてあげるなど、
猫用のスペースを作ってみてあげて
いかがでしょうか。


3.猫が安心できるおもちゃを傍に置いておく

もう一つが
猫が安心できるおもちゃを
そばに置くことです。

猫が飼い主さんに依存する原因の一つとして、
安心できる対象が
飼い主さんになってしまっていて、

自分を安心させるために、
飼い主さんがなくてはならない存在に
なってしまっている可能性が考えられます。

他に、何か自分を落ち着かせて
安心させられるアイテムがあれば、
飼い主さんに強く依存することもなくなる
可能性が高いです。

ただし、もうすでに飼い主さんに
強く執着している子が、
急に何かおもちゃを入れられても、
適応できない可能性もあるので、

まずは飼い主さんのいる場所で、
何かお気に入りのおもちゃで遊んでもらい、
次のステップで飼い主さんの気配はあるけれども
見えない空間でそのおもちゃと過ごす、
など徐々に進めていく必要があるでしょう。

長期戦になるかもしれませんが、
解決に一歩近づけると思います。

分離不安症の予防法

猫の分離不安症の予防するうえで、
一番大切なのは、
飼い主さんと猫の適度な距離感を保つ
ということでしょう。

遠すぎて、せっかく一緒に生活しているのに、
家庭内野良猫のようになってしまい、
全く触れないというのも問題ですが、

飼い主さんとずっと一緒でないと
生活できないというのも、

飼い主さんの都合で猫に留守番をさせることも
出てくる可能性もありますし、

猫の精神的な負担を考えると
そういったケースの時にも
きちんと対処できるような関係を
日頃から築いておく必要があると思います。

接し方や環境に気をつけて、
分離不安症を予防することももちろん大切ですが、
時にはアイテムに頼るのも良いでしょう。

前述の安心できるおもちゃもそうですが、
知育玩具と呼ばれる
頭を使って遊ぶおもちゃも、集中してくれるので
飼い主さんへの依存や不安などを
忘れられるのでおすすめといわれています。

知育玩具は工夫をして、
おやつを食べられるようにして
遊ぶおもちゃなので、
食べることが好きな子には
向いているかもしれません。

難易度も様々なので、
最初は簡単なものから始めて、
だんだんと難しいものに変えていくと
飽きずに遊べるでしょう。

また多頭飼いも
飼い主さんと猫の距離感が近くなりすぎず、
予防にはなるといわれていますが、
注意する点もいくつかあります。

詳しくは、こんな記事を見つけました。

⇒猫の分離不安症には多頭飼いが有効?注意点や慣れさせるコツを紹介

よろしければ参考にしてみてくださいね。

まとめ

このように、
実は分離不安症は身近に潜んでいます

お家の猫が
ストーカーのようにトイレまでついてくる、
お留守番で粗相していることが多くて困っているなど、
よくある飼い主さんの悩み事は
分離不安症の始まりの可能性もあります。

すぐに対処をする必要はありませんが、
様子を見てひどくなっているようであれば、
前述のような対処法や予防方法を
試してみてもいいかもしれません。

重度で、自傷などをして
猫の健康にも害が及んでしまっている場合、

動物病院で、大学病院など
大きい病院にはなってしまいますが、
重度の分離不安などの問題行動の治療を
専門的に見てくれるところを
紹介してもらえる可能性もあります。

気になったら、
まずは獣医さんに相談してみるのも
解決の糸口になるかもしれません。

猫が我慢する、
飼い主さんが我慢するという関係ではなく、
お互いが適度な距離感で
生活していけたら素敵ですね。


 

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