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猫の皮膚病で毛が抜ける!ハゲる部位によっては注意が必要?

病気  

猫の毛が抜けるのは当たり前のことですが、
ハゲができてしまう位大量のときは、
何らかの病的な原因が潜んでいる
可能性が高いためです。

毛が抜ける原因はさまざまですが、
猫の場合もっとも起こりやすい脱毛は
皮膚病などにかかっている場合。

毛が抜ける部位によって、
どんな皮膚病なのかを
ある程度推察することができますので、
是非知っていただきたい知識です。

そこで今回は
猫の毛が抜けてハゲる部位別で
予想される皮膚病について
解説していきたいと思います。

愛猫がハゲて飼い主さんは
大ショックかと思いますが、
早く治してあげるために
是非参考にしてくださいね。


猫のどこの毛が抜けるのかが皮膚病の手掛かりに!

冒頭でもお伝えしましたが、
猫の毛が抜けてハゲる場合、
どこの毛が抜けているかという情報は
皮膚病の種類を突き止める手掛かりに
なります。

具体的には以下のとおりです。

  • 【顔の周りの円形脱毛】皮膚糸状菌症
  • 【頭部や額】食物アレルギー
  • 【顔や耳のふち】疥癬
  • 【白猫の耳先・頭部】日光性皮膚炎
  • 【首から背中・尻尾周り】ノミアレルギー性皮膚炎
  • 【後ろ足が線状に脱毛】好酸球性肉芽腫

次からの項目にて
それぞれ詳しくお伝えしていきますので、
愛猫の症状をチェックしながら
お読みくださいね。

【顔の周りの円形脱毛】皮膚糸状菌症

顔の周りに円形脱毛症がみられる場合は、
皮膚糸状菌症が疑われます。

これはカビの仲間である
「糸状菌」による感染症で、
顔の周りが円形に脱毛することが多いです。

脱毛した皮膚の周りは
わずかなかさぶたで覆われ、
色素が集まって茶色い斑点がみられることも。

治療は
抗真菌剤の内服薬の投与や薬浴などを行い、
1ヶ月から4ヶ月かかります。

またこの病気は人に感染する病気なので
注意してください。

猫と接触しやすい腕や首筋などの皮膚に
円形の腫れを見つけたら、
飼い主さんは皮膚科の診察を受けましょう。

【頭部や額】食物アレルギー

猫の毛が抜けてハゲている部位が
頭部や額の場合、
食物アレルギーの可能性があります。

目の上や額、耳の付け根の皮膚が赤くなり、
毛が薄くなったり脱毛したりします。

そのほかの症状としては

  • 下痢
  • 嘔吐
  • 全身のかゆみ
  • 発熱

などが挙げられます。

治療には投薬治療や
食生活の見直しが必要になりますので、
まずは病院で診察を受けさせましょう。

食事療法にトライしている
こちらの猫ちゃんの動画を参考にどうぞ。

【顔や耳のふち】疥癬

顔や耳のふちの毛が抜けてハゲている場合は
疥癬(ヒゼンダニ症)かもしれません。

これは皮膚に寄生する
ヒゼンダニによる皮膚病です。

寄生したヒゼンダニが
皮膚の表面に穴を開けることで
猫はひどいかゆみを感じ
体をひどく引っかきます。

皮膚を掻きむしって悪化させてしまうことも。

顔や耳のふちが脱毛して
かさぶたができるほか、

  • 赤く腫れる
  • フケ
  • びらん
  • 潰瘍

などの症状がみられます。

治療はダニ駆除剤を使って行います。

感染してそれほど時間が経っていなければ
治しやすいでしょう。

ただし、
疥癬は人に感染することもあるので、
飼い猫が感染した場合は、
飼い主さんも皮膚科を受診してくださいね。


【白猫の耳先・頭部】日光性皮膚炎

白猫の耳先や頭部の毛が
抜けてハゲている場合は、
日光性皮膚炎の可能性があります。

日光性皮膚炎は強い日光にさらされることで
皮膚炎になる病気で、
白い猫に多くみられます。

頭部・耳・目や口の周りの毛が抜け、
所々に赤い斑点ができ、
症状が進むと脱毛した皮膚がただれてきて
潰瘍ができることが多いです。

この皮膚炎は放置すると
皮膚ガンに進行することもあるので
大変危険です。

ガンが疑われる場合は
周囲の健康な皮膚も含めて
皮膚炎の部分の切除を行います。

なるべく猫に紫外線を浴びさせないよう、
できるだけ屋内や日陰で
過ごさせるようにして予防しましょう。

【首から背中・尻尾周り】ノミアレルギー性皮膚炎

猫の毛が抜けてハゲている部位が
首から背中・尻尾周りの場合は、
ノミアレルギー性皮膚炎かもしれません。

皮膚表面に寄生虫が寄生して起こる皮膚病を
外部寄生虫症といいますが、
その中でもっとも多いのが
ノミによって起こるものです。

ノミアレルギー性皮膚炎は、
ノミの唾液に対するアレルギーで、
激しいかゆみが出るのが特徴。

そのため猫はしきりに
体を舐めたり噛んだり引っ掻いたりし、
脱毛してしまいます。

治療は殺ノミ剤による駆虫を行います。

また再び寄生されないよう、
生活環境を丁寧に清掃することも大切です。

【後ろ足が線状に脱毛】好酸球性肉芽腫

後ろ足が線状に脱毛している場合は、
好酸球肉芽種が疑われます。

好酸球肉芽種は
猫によくみられる皮膚病の1つで、
脱毛とひどいかゆみをともなうのが特徴です。

後ろ足が線状に脱毛するほか、
体のあちこちが脱毛して皮膚が露出し、
その部分にただれや潰瘍ができます。

治療では
副腎皮質ホルモン薬を投与して
炎症をおさえるほか、

ノミやアトピーなどが関係している場合は
それらの治療を施します。

しかし原因がはっきりせず
治療が困難な場合が多いです。

また唇に潰瘍ができるタイプもあり、
これは手術をしたり内科的治療を行いますが
完治が難しいとされています。


 皮膚病でなくてもストレスで毛が抜けることも

ここまではハゲの部位別で
推測できる皮膚病についてお伝えしました。

ですが、
猫は皮膚病でなく
ストレスで毛が抜けることもあるので
気をつけてください。

  • 飼い主に冷たくされた
  • 他の猫にいじめられた
  • 生活環境の変化
  • 安眠できる場所がない

などにストレスを感じ、
そのせいで毛が抜けることがあります。

病気以外にも、
これらストレス要因が猫を苦しめていないか
チェックしてみてくださいね。

ストレスがもたらす皮膚への影響について
詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ。

猫の皮膚病の原因とは!治らないのはストレスも関係してる?

猫が過剰なグルーミングや体の引っかきなど
している場合は要注意です。

まとめ

猫の毛が抜けてハゲる場合、
どこの毛が抜けているかによって
皮膚病の種類を推察することができます。

  • 【顔の周りの円形脱毛】皮膚糸状菌症
  • 【頭部や額】食物アレルギー
  • 【顔や耳のふち】疥癬
  • 【白猫の耳先・頭部】日光性皮膚炎
  • 【首から背中・尻尾周り】ノミアレルギー性皮膚炎
  • 【後ろ足が線状に脱毛】好酸球性肉芽腫

愛猫に該当するものが見つかったら、
早めに病院へ連れていき、
それぞれの病気に即した治療を
受けさせてあげましょう。

また猫は皮膚病でなく
ストレスを感じて毛が抜けることもあります。

猫の様子や生活環境をよく観察し、
ストレス要因を取り去ってあげましょう。

このほか猫の皮膚病対策については
こちらの記事がおすすめです。

猫の皮膚病の対策!自宅でできる5つの対処法について紹介

5つの対処法を実践し、
愛猫を皮膚病から守ってあげましょう。


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舟坂 ちよみ

猫2匹と暮らすライターです。

日々ニャンズから幸せをもらっているので、
そのお返しができるよう勉強したくて愛玩動物飼養管理士になりました。

我が家のニャンズと触れ合うことはもちろん、
猫マンガや猫映画を楽しむことも大好きです!

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