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猫のリンパ腫の初期症状!早期発見5つのポイントとは?

病気  

猫を飼っている人なら「リンパ腫」または
「悪性リンパ腫」という言葉を聞いたことが
ある人も多いと思います。

でも「リンパ腫がガンだということは
分かっているけれどどんな病気なのか
具体的には知らない」

という人も多いのではないでしょうか。

私は初めて飼った猫をリンパ腫で亡くしました。

私はもう実家を出ていたのですが、
久しぶりに帰省してすっかりやせ細った愛猫の
姿を見た時はショックで、
すぐに病院へ連れて行きました。

リンパ腫と宣告されてから治療を始めて
約半年で虹の橋を渡りました。

15歳と長生きをしてくれましたが、
もしもっと早くに治療を始めたら
もっと長生きしてくれたのかなと
いう思いもあります。

リンパ腫は体の様々な場所に現れるため、
特有の症状というものがありません。

しかし、早期発見をすれば
それだけ
治療の効果もあがり
余命を伸ばすことが可能です。

今回はそんなリンパ腫の初期症状と
早期発見のポイントをご紹介します。


猫のリンパ腫とはどんな病気?

リンパ腫とは、白血球の一種のリンパ球という
ものがガンになる病気です。

リンパ組織は血管の様に体の隅々に
張り巡らされているため、リンパ腫は
体中のどこにでも発症する恐れがあります。

そのため、リンパ腫ができる場所によって
その症状は様々です。

リンパ腫のタイプは以下のものがあります。

リンパ腫のタイプ
  • 縦隔型リンパ腫
  • 消化管型リンパ腫
  • 中枢神経型リンパ腫
  • 腎臓型リンパ腫
  • 多中心型リンパ腫
  • 鼻腔内型リンパ腫

リンパ腫になる主な原因としては
猫白血病ウイルス(FeLV)が挙げられます。

しかし、FeLVに感染していなくても
高齢による免疫力の低下や
猫免疫不全ウィルスの感染
ストレスなど、様々なことが原因で
なると考えられており、原因をはっきりと
突き止めることは難しいと考えられています。

初期症状がほとんどない猫のリンパ腫

上述したようにリンパ腫には
様々なタイプがあり、
その症状も様々です。

しかし、どのタイプも共通しているのが、
初期症状はほとんどないか、あったとしても
他の感染症や病気と見分けがつかないことです。

そのため、いつもと違う様子が
見られたら、 早めに病院へ行って
検査してもらう必要があります。


猫のリンパ腫の早期発見5つのポイント!

リンパ腫を早期発見するポイントは
以下の5つです。

リンパ腫の早期発見の5つのポイント1.体にしこりがないか
2.貧血症状になっていないか
3.下痢や嘔吐、血便などの症状はないか
4.呼吸に問題はないか
5.網膜剥離・角膜炎など目に症状はないか

このように、どの症状もリンパ腫と
結びつきにくいものばかりです。

愛猫に少しの異常が現れるたびに
リンパ腫ではないかと怖がる必要は
ありませんが、可能性があることだけは
頭に置いて、異常が出たらすぐに
病院へ行ってチェックしてもらう
ことが早期発見につながります。

それでは各項目を見ていきたいと
思います。

1.体にしこりがないか

しこりに比較的早くに気づくことができる
タイプは「多中心型リンパ腫」です。

多中心方では体の表面にあるリンパ節が
腫れてくるので、初期症状として分かりやすい
のが特徴です。

しこりができるリンパ節の場所は、

  • あごの下
  • 首の付け根
  • わきの下
  • 内股

などです。

しこりができた場合、
痛みはありません。

この他にも、縦隔型では
心臓の前にある縦隔リンパ節に
腫瘍が出来たり、消化管型の場合は
腸管や腸間膜リンパ節に腫瘍ができて
しこりが感じられる場合もあります。

しかし、この場合にしこりが
感じられるのは、もう腫瘍が
だいぶ大きくなってきている場合が多く、
縦隔リンパ節の腫瘍は心臓や肺を圧迫して
呼吸困難の症状が出たり、腸間膜リンパ節に
腫瘍ができた場合は腸閉塞を起こす
可能性もあります。

しこりが小さければ小さいほど
治療できる可能性も上がるので
スキンシップの一環として
毎日しこりをチェックすることで
早期発見に繋がります。

2.貧血症状になっていないか

リンパ腫は血液のガンですので、
症状として貧血を起こす
ことがあります。

貧血の症状として
一番わかりやすいのが
歯茎が白っぽいことです

その他にも、あまり動かなくなり
ぐったりとしていたり
重度の貧血の場合は
呼吸困難を起こしたり
失神したりします。

口を開けられるのが嫌いな
猫ちゃんは多いと思いますが、
愛猫がいつもより
動くのを嫌がっていたり、
少しぐったりとした様子が見られるときは
歯茎が白っぽくないか
チェックしてみましょう。


3.下痢や嘔吐、血便などの症状はないか

下痢や嘔吐、血便などの症状は
消化管型リンパ腫に特によく見られる
症状ですが、縦隔型リンパ腫でも
これらの症状が現れる場合があります。

上述したように、消化管型リンパ腫では、
腸管や腸間膜リンパ節に腫瘍ができ、
腸が圧迫されます。

これによって下痢や嘔吐をしたり、
血便が出る場合もあります。

また、消化管型リンパ腫の場合は
食欲不振になったり
体重の減少などの症状もよく現れます。

これらの異常が見られたら、
すぐに獣医師に連れていきましょう。

4.呼吸に問題はないか

呼吸に問題が出るのは
主に縦隔型リンパ腫になった時です。

縦隔型リンパ腫では肺を囲んでいる
縦隔リンパ節や、胸骨や胸椎付近に
リンパ腫ができてしまうため、
肺に水が溜まってしまう胸水に
なってしまいます

そのため、咳をしたり
苦しそうに息をしていたら要注意です。

他にも、元気がない、食欲不振、下痢、嘔吐、
皮膚や粘膜が青紫色になるチアノーゼなどの
症状を表す場合もあります。

5.網膜剥離・角膜炎など目に症状はないか

目の異常は、一見リンパ腫とは
関係ないように思われる
かもしれませんが、
網膜剝離や角膜炎、緑内障、ぶどう膜炎
などの症状がでるのは
腎臓型リンパ腫の特徴です。

これらの目の異常は、重症化すると
失明する恐れもあるので、少しでも
異常が現れたらすぐに病院へ連れていく
必要があります。

その他にも嘔吐や食欲不振、水を沢山飲む、
尿の量が多いんなど、腎不全同じ症状を
表すことがあります。

猫のリンパ腫の治療法とは?

リンパ腫の治療は抗がん剤治療になります。

抗がん剤は通常、1週間に1度投与され
約6か月ほど続けます。

抗がん剤治療に良い反応を示さない場合は
放射線治療が行われます。

上述したような、角膜炎などの
その他の症状がある場合は、その治療も
同時に行われます。

抗ガン治療にかかる費用は、リンパ腫の種類や
その大きさによっても変わりますが、
平均では以下の様になります。

項目 費用 (円)
診察料(週) 500~1000
血液検査(月) 5000~12,000
レントゲン(初回) 3000~6000
超音波検査(初回) 3000~6000
抗がん剤注射(週) 5000
点滴(週) 4000
その他の注射(週) 1500
内服薬(週) 1000
合計 23,000~36,500

このように、初回では検査なども含まれるため
平均で合計36,500円、
その後も平均で毎週12,000円
ひと月に一度は血液検査が必要なため、
約17,000円ほどかかります。

レントゲン検査や超音波検査を
する頻度は病院や症状によっても
変わります。

ここでは初診と、約6か月後に
もう一度行うとすると、
6か月間にかかる費用の平均は
以下の様になります。

費用
一か月目 36,500+(12,000×3)=72,500
2か月目 17,000+(12,000×3)=53,000
3か月目 17,000+(12,000×3)=53,000
4か月目 17,000+(12,000×3)=53,000
5か月目 17,000+(12,000×3)=53,000
6か月目 36,500+(12,000×3)=72,500
合計 357,000

 

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人気なペット保険について知りたい方は
こちらの記事もチェックしてみて下さいね。

猫のペット保険ランキング!人気別で徹底比較【口コミ】

 

まとめ

異常がリンパ腫の初期症状と
早期発見についてのポイントでした。

リンパ腫は体のあらゆる場所に現れる
可能性があるため、その症状も様々です。

リンパ腫と診断するには
レントゲン検査や
超音波検査が必要なため、
少しの異常でも
早めに病院へ連れて行って
検査してもらうことが
一番の早期発見につながります。

 

もし愛猫がリンパ腫で
全く食べなくなってしまったら….

猫のリンパ腫!食欲廃絶の状態になると余命はどれくらい?

こちらの記事も参考にしてみて下さい。


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森乃 きりん

小さいころから動物に囲まれて育ち
動物なしでは生きられません!
大学は海外の野生動物学を専攻し、
動物看護士の資格を持っています。
動物関係の職場で6年間勤務し、
現在は2児、4匹の猫、2匹の犬、
ニワトリ、アヒル、金魚と共に
田舎暮らしをしています。
皆さんの役に立つ記事を書いていきたいと思いますので
どうぞよろしくお願いします。

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