猫の真菌の治療の期間はどのくらい?かかる治療費も合わせて解説
「愛猫が真菌に感染してしまった!」
「治療にはどれくらいの時間と
お金がかかるの?」
って色々と気になりますよね。
他にもペットを飼っていたら
移ってしまうのではないかと
心配にもなってしまうと思います。
真菌の治療には長い時間が
かかるので、根気が必要です。
また、他の動物や
人間にも移りやすいので、
注意が必要な感染症です。
今回はそんな真菌の治療に
どれくらい時間がかかるのか、
また、治療費はいくらぐらい
かかるのかを説明したいと
思うので、ぜひ参考にして
みて下さい。
この記事に書いてること♪
完治までには半年以上!猫の真菌の治療期間
「真菌=カビ」です。
正確には「皮膚糸状菌」という真菌(カビ)
が動物に感染することによって発症します。
皮膚糸状菌にもいくつか種類がありますが、
人間が感染する「水虫」や「たむし」も
この皮膚糸状菌の一種です。
「水虫は移る」と聞いたことが
あるかもしれませんが、この
猫の真菌も同じく接触によって
感染してしまいます。
そのため治療には長い時間がかかり
他の動物や人にも感染してしまうので
完治するまでは隔離が必要となります。
治療には、早期発見した場合でも
最低1か月以上、感染が広まって
しまった場合には最低でも6か月以上は
かかると思っていたほうが良いでしょう。
1.感染力が強く他の猫にかかることも!
真菌は感染力がとても強いので
多猫飼いをしている場合には
感染した猫を隔離する必要があります。
お互いをグルーミングしたり
同じベットで寝たり、食器を
共有することで簡単に広がってしまいます。
また、感染した猫を隔離しても
人間が媒介して結局ほかの猫にも
移ってしまった…なんてケースもあるので
感染した猫を触ったりお世話をしたら
必ず手を洗ったり、抱っこしたら
服を着替えたりするなどして
菌を広げないように注意する必要があります。
真菌は熱に弱く、60度以上で死滅する
特徴があります。
そのため、猫が使った食器は煮沸消毒し、
ベッドはまめにスチームクリーナーで
殺菌すると効果があります。
洗濯も、お湯で洗い日光の
下で干すと効果があります。
真菌がついた洋服を水で洗い、
日陰で部屋干しなどすると
反対に菌が死なずに繁殖してしまう
恐れもあるので注意が必要です。
部屋干しの場合には殺菌効果のある
洗剤を使うことで繁殖のリスクを
最小限に抑えることができます。
2.人間にも感染リスクも!
真菌は人間にも感染します。
上で水虫と同じタイプの
皮膚糸状菌だと説明しましたが、
真菌に感染しても水虫にはなりません。
真菌に感染すると手足などに赤い
円形の湿疹ができ、強い痒みを
伴います。
小さな子供やお年寄りなど
免疫が弱い人がかかりやすいので
要注意です。
真菌はカビの一種ですから
水回りなどジメジメしたところでは
繁殖しやすくなります。
そのため猫を隔離しない場合でも
お風呂場のドアは閉めるなどして
感染した猫が入れないようにしましょう。
また、水虫の人が家族にいる場合は
その菌が猫に移って、脱毛やカサブタ
などの真菌の症状を表す場合もあります。
足にすり寄ってくる猫ちゃんも
多いと思いますが、人間が
水虫になっている場合は
患部を愛猫に触らせないように
することが大切です。
早期発見のためにも!知っておきたい猫の真菌の症状
猫が真菌に感染した場合
症状として現れるのは
以下の3つです。
1.脱毛
2.紅斑
3.かゆみ
上述したように真菌は感染力が高いので
早期発見と感染が広まる前の徹底的な
治療が必要です。
感染が広まるとそれだけ治療期間も
長くなり、猫と飼い主の両者にとって
大変になるので、少しでも真菌の感染が
疑われたらすぐに病院へ連れていきましょう。
それでは各項目を順番に
見ていきたいと思います。
1.脱毛
真菌にかかると、
顔や耳、脚などを中心に
毛が束でゴソッと抜けるように
なります。
毛が抜けた部分は多くの場合
カサブタになっていたり
フケが出ているように
見えるのが特徴です。
猫が患部を自分で舐めてから
他の部分を舐めて毛づくろい
すると、それでも感染が広まってしまいます。
そのため、やっと顔が治ったと思ったら
今度は脚、そして背中、尻尾…と
次々に感染が広まってしまうことも
よくあります。
治療している間は
感染が広がらないように
エリザベスカラーを付けるように
指示されることが多くあります。
毛が束で抜けている場合、
ぜひこちらの記事も参考にしてみて下さい。
真菌の他にも考えられる原因が色々とあります。
2.紅斑
真菌に感染すると、毛が抜けた部分に
「紅斑」という赤い湿疹が現れることが
あります。
この紅斑が出ると強い痒みを伴うことも
多く、掻きむしって皮膚を傷つけてしまい
その傷口から他の皮膚病へと発展してしまう恐れも
あるので注意が必要です。
3.かゆみ
長毛の猫ちゃんの場合、脱毛に
気づかない場合も多々あります。
頻繁に掻いているなどの
症状が現れたら、脱毛している場所が
ないかなどを、毛をかき分けて
よくチェックしてあげることが
大切です。
もし円形脱毛のようハゲている場所が見つかり
かさぶたや紅斑が見つかったら
真菌の可能性が高いので、すぐに
獣医さんに診てもらいましょう。
猫の真菌の治療内容とそれぞれの治療費を解説
真菌を治療する場合、
以下の3つの事が行われます。
1.皮膚検査で真菌を診察
2.投薬治療
3.薬用シャンプー
真菌を治療する場合には
この3つに加えて、
感染している猫ちゃん自体の
治療に加えて、感染が広まらないように
家中の殺菌が必要となります。
治療には時間もかかり
根気が必要ですが
一度治療をやめてしまうと
また一気に感染が広まってしまったり
するので、完治するまでは
根気強く治療を続けていく
必要があります。
それでは各項目を治療費なども
交えて詳しく説明していきたいと
思います。
1.皮膚検査で真菌を診察
真菌が疑われた場合
まず皮膚を検査して
真菌かどうかを調べます。
上述したような
- 脱毛があるか
- かさぶたができているか
- 紅斑があるか
- 痒みはあるか
などをチェックしたあと、
患部をセロテープで貼って
フケやカサブタを採取したり
カミソリで皮膚のうえを
少し擦り、皮膚を採取して
顕微鏡で菌がいるかチェックします。
カミソリを使う場合でも
皮膚を切るわけではなく、
毛を剃るような感じで
擦る程度なので痛みはありません。
むしろ、痒みがある場合は
気持ちが良い場合が多く、
じっとしていてくれる猫ちゃんが
ほとんどです。
診察代は一回約500円から3000円ほどです。
皮膚検査代は1000円程度です。
2.投薬治療
顕微鏡で真菌が確認できたら
塗り薬や飲み薬が処方されます。
塗り薬は菌の広がりを
抑えることができます。
しかし、感染している場所が
小さい場合や一か所の場合は
効果がありますが、数か所に
広まってしまっている場合には
あまり効果が見られません。
真菌は毛にも付着するので、
感染が広まってしまった場合には
全身の毛を短く剃って感染の
広がりを抑える場合もあります。
塗り薬は一本、約1000円から3000円ほどかかります。
当たり前ですが、どれだけ体に
広がってしまっているかにもよって、
使う量は変わってきます。
飲み薬は「抗真菌薬」といって
真菌の治療には必須です。
飲み薬はとても効果的で
体の中から菌を殺すので
治療の期間を最小限に
抑えることができます。
しかし、比較的値段が高く
肝臓に負担がかかるので
肝臓が弱い猫ちゃんや
高齢の猫ちゃんには注意が必要です。
また副作用を起こすこともあるので
飲み薬を服用した後は
注意する必要があります。
肝臓病などの理由で内服薬が
処方できない場合には、
塗り薬のみの治療になります。
また、飼い主が毎日薬を飲ませる
ことになるので、薬を飲ませることに
慣れるまでは少々
大変な猫ちゃんもいます。
飲み薬にかかる値段は
1か月で5000円から7000円ほどです。
3.薬用シャンプー
薬用シャンプーでの薬浴も効果的ですが
一度ですべての菌が死ぬ訳ではないので
何度も繰り返し行う必要があります。
飲み薬などと併用して行うと
効果的ですが、シャンプー嫌いな
猫ちゃんはとても多いため、
一苦労するかもしれません。
シャンプーにかかる値段は、一本
約3000円から4000円ほどです。
シャンプー1本に3000円?!
と驚かれるかもしれませんが、
比較的大きなボトルですので
猫ちゃんに使うのであれば
比較的長持ちします。
以上、費用をまとめると
1か月でかかる値段は
以下のようになります。
真菌の一か月あたりの治療費 | |
診察代 | 500円~3000円 |
検査代 | 1000円 |
内服薬 | 5000円~7000円 |
塗り薬 | 1000円~3000円 |
薬用シャンプー | 3000円~4000円 |
合計 | 10,500円~18,000円 |
これが6か月も続くとなると、
最高で108,000円もかかってしまう
ことになります。
早期発見して猫を隔離し、
治療に専念すれば1か月未満でも
完治することができる場合もあるので
症状に気づいたら早めに
病院を受診しましょう。
まとめ
以上が猫が真菌に感染した場合の
治療についてと、その治療費でした。
真菌は感染力が高く、早めに治療を
始めないと、感染した猫自体だけでなく
その他の動物や人間にも
感染が広まってしまいます。
治療費は最低でも1か月以上
感染が広まってしまった場合だと
6か月近くかかる場合もあります。
治療費も最低でも1万円以上から
長期に渡れば10万円以上にも
なってしまう場合もあるので、
もし脱毛や痒がっているなどの
症状が出ていたら、早めに病院を
受診することが大切です。
真菌は完全に治療しないと
再び再感染してしまう恐れが高いので
猫ちゃん自身の治療と、家中の殺菌など
治療は根気強く続けていくことが大切です。
他にも何か気になる皮膚の症状があったら
こちらの記事も参考にしてみて下さい。
様々な皮膚の病気について
まとめてあります。
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