猫の尿路結石は薬で治る?気になる副作用や予防法についても紹介
猫を飼っていると、
よく出会いがちなのが
おしっこトラブルです。
猫は泌尿器系の病気になりやすく、
膀胱炎や尿路結石は
特に気をつけなければならない病気です。
膀胱炎は薬で治療することが可能ですが、
尿路結石は結石の種類によっては
薬での治療ではなく、
外科的な処置が
必要になってしまうこともあります。
猫の尿路結石とはどんな病気で、
どんな治療が必要なのでしょうか?
そしてその病気は
どのように予防できるのでしょうか?
この記事に書いてること♪
軽度の尿路結石は投薬治療で治る
猫に尿路結石があるとわかった場合、
どのような治療が必要になるでしょうか。
尿路結石は薬で治せるのでしょうか?
また、尿路結石があることがわかった場合、
一番怖いのは結石が大きくなってしまい、
尿道を塞いで、
尿が出なくなってしまうことです。
尿が出せなくなってしまうと、
毒素が体内にたまり、
尿毒症と呼ばれる中毒症状を起こして
死に至る可能性もあるのです。
ではどのような治療を
行う必要があるのでしょうか。
1.中程度の場合はカテーテル治療
猫が尿路結石になった場合、
軽度もしくは中度程度の症状の場合、
カテーテルによる処置を行うことが
一般的です。
尿路結石によって、
尿道が塞がってしまうため、
猫が尿毒症を起こさないよう、
カテーテルで尿の通り道を作ってあげる処置を
行います。
自然排尿で問題の無い場合もありますが、
定期的に動物病院に猫を連れて行き、
カテーテルの中を洗浄する場合もあります。
2.重度の場合は外科手術による治療
猫の尿路結石が重度になった場合、
外科手術による治療が
必要になるケースもあり得ます。
なぜかというと、
尿道が塞がってしまう場合、
さらなる尿道を形成する必要があるときに、
造瘻術(ぞうろじゅつ)と呼ばれる
手術を行うことや、
尿路結石があまり大きいものになってしまうと
膀胱などを切開して結石を取り出す
手術を行うことがあるからなのです。
前述したカテーテルの処置ですが、
軽度でカテーテルにより
尿の通り道を作ってあげることが可能ですが、
慢性的になったり、
何度もカテーテルを入れたり外したりというのを
繰り返すことで尿道が炎症を起こして
より細くなってしまったり、
カテーテルが入れづらくなることもあるため、
猫への身体の負担を考え、
段階を見て外科手術へと
踏み切るケースもあります。
尿路結石の投薬治療で使用する薬と副作用
猫が尿路結石になったと判明した場合、
外科的な処置などしか
治療方法はないのでしょうか?
もちろん薬で、
尿路結石の治療が出来るケースもあり得ます。
猫の尿路結石には、
その結石を構成する成分によって、
種類が何パターンかに分かれます。
その種類によって、
薬での治療が可能かどうかも
異なってくるのです。
1.アロプリノール(尿酸合成阻害剤)
猫の尿路結石の中でも、
結石の成分が尿酸によるものがあります。
全体の中でも5パーセントほどという、
非常にまれなケースの
尿路結石の種類になりますが、
このタイプのものの場合、
このアロプリノールという薬を
使用しての治療が可能です。
この薬の成分により、
尿路結石の原因となる成分の尿酸の合成が
妨げられるために、
結石をさらに大きくしたり、
形成することを防ぐことを期待できます。
2.ウラジロガシエキス(尿路結石治療薬)
猫の尿路結石が判明したときに、
薬というよりもサプリメントで予防もかねて
治療を行っていくケースが一般的です。
尿路結石の種類にもよりますが、
薬によって溶かすということが難しい
ということも原因なのですが、
尿路結石の出来る過程に
食べ物なども大きく関わってくるため、
出来にくくするための療法食と一緒に、
このウラジロガシエキスの入っている
サプリメントを飲んで
治療をしていくこともあります。
尿路結石の予防法5つ
猫の尿路結石の予防法があるのであれば、
それは一番知りたい事項ですよね。
猫の尿路結石は形成されるのに
食べているものなどや
膀胱の状況、尿の排泄などが大きく関わります。
予防法には
- 適切な尿の排泄
- 膀胱や尿の状況の正確な把握
- 食生活の管理
が大きく関わります。
ではどのようなことが具体的には
予防法につながるのか、見ていきましょう。
1.ストレス発散させる
猫の尿路結石の予防法として、
一見関係のなさそうなストレス発散ですが、
実は大きく関係しているのです。
猫は精神的なストレスなどにより、
うまく尿を排泄できなくなってしまうことが
あります。
尿路結石を予防するために、
尿をため込まずに、
どんどん排泄をするということが
とても大切になってきます。
実際、尿路結石になった子が食べる療法食には、
お水をよく飲んで
排泄をすることを目的として、
少し濃い味付けになっていることもあるのです。
よく排泄をさせるということが
予防方法になるため、
その妨げになるストレスは
極力取り除いてあげられるよう、
ストレス発散もしっかりさせてあげられると
良いでしょう。
2.定期健診を受けさせる
猫の尿路結石の予防方法として、
もう一つとても大切なのが、
猫の膀胱や尿の状況を
正確に把握することです。
定期健診によって、
猫の尿中に尿路結石の元となる尿結晶が
含まれているか否かや、
超音波やレントゲン検査により
膀胱に結石があるのかどうかを
検査してもらうことは、
直接的な予防につながりとても大切です。
以前尿路結石になった猫は、
1年に1度くらいの頻度で定期検診を受けることが
再発防止にもつながりますし、
今まで尿路結石になったことのない猫も、
どのような体質なのか、
そして膀胱環境はどのようなものなのか
把握するためにも
健康な状態でも定期検診を受けることを
おすすめします。
3.キャットフードを変える
猫の尿路結石に大きく関係するのが、ご飯です。
おしっこの成分は
猫が食べるご飯によって変わってきます。
尿路結石を作りにくくするために、
キャットフードも成分などに
こだわる必要が出てきます。
尿路結石を作りにくくするのに注意すべき点は
- 尿のpH
- ミネラル
になります。
pHによって
出来やすい尿路結石の石の種類が異なり、
だいたい弱酸性に保たれるのが
健康な猫の尿の状態となります。
また、結石のもとになる
リンやマグネシウムなどは、
多く含まれる食物を摂取すると
尿にも多く排出され、
尿路結石につながってしまうので、
キャットフードでは
控えられているケースが多いのです。
とはいえ、どんなキャットフードが
適しているのか探すのは難しいですよね。
こんな記事も見つけたので
よろしければ参考にしてみてくださいね。
⇒猫の尿路結石を予防するには?おすすめのキャットフードはあるの?
予防をして、
なる確率の高い尿石症を
上手に予防していきたいですね。
4.トイレを清潔に保つ
猫の尿路結石と一見関係のなさそうな
トイレの清潔さですが、
実は大きく関係しているのです。
これは猫の性質とも大きく関係しており、
猫は繊細で小さな変化や清潔さなどにも
強いこだわりを見せることがあります。
そのため、
汚れなどで尿の排泄をしなくなってしまい、
膀胱炎になるなどの泌尿器トラブルを
起こすこともあります。
尿路結石も、膀胱炎と同様で、
原因となる結石の元などを
どんどん排出する必要があるので、
トイレをなかなかしなくなってしまうと、
よくありません。
きちんと排泄してもらえるよう
トイレを清潔に保つことは大切です。
5.人間の食べ物を与えないようにする
猫の尿路結石には、
餌も大きく関連することを
お話しさせていただきました。
なぜ人間の食べ物が良くないかというと、
猫は本来肉食の動物です。
肉食か草食かで
排出される尿のpHは異なり、
猫ももちろん肉食でも果物や野菜を食べると
本来の尿と性質が変わってくるため、
尿路結石を出さないようにするのに必要な、
尿の性質の管理がしづらくなります。
そのためにも尿路結石のある猫には
療法食という専用の餌を与えることが最適であり、
人間の食べ物は避けた方が良いでしょう。
まとめ
そのままにしておくと、
尿閉塞を起こしてしまい、
死につながる可能性のある猫の尿路結石。
お家の猫を
健康に長生きさせてあげるためにも、
日常生活から気をつけて
きちんと予防をすることが大切ですね。
食生活やトイレの管理は
飼い主さんのケアで、
後悔してしまうような事態を
防ぐことが出来るでしょう。
万が一気をつけていても、
尿路結石になってしまうことも
もちろんあります。
そんなときは慌てずに
こんな記事もあるので
ご覧になってみてくださいね。
気づくのが早ければ早いほど、
初期段階で治療の選択肢は
広がるかもしれません。
思い当たることがあったら、
すぐに相談できるようかかりつけの獣医さんと
信頼関係を築いておくことも
大切かもしれませんね。
今週のおすすめ記事6選♪
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