猫に点滴で腎不全に効果はあるの?投与方法や料金についても解説
老廃物の除去、尿の生成、ホルモンの分泌
といった大事な仕事をしている器官が
「腎臓」です。
この腎臓が壊れて機能しなくなる
状態が腎不全と呼ばれる病気です。
腎不全は無症状であるこもあり、
気づいたときには慢性化している
こともある恐ろしい病です。
治療法は、食事療法や内服投与、
注射や点滴処置などを行います。
この中の、点滴は一体何を目的
として行うのでしょうか。
点滴をすることで、
腎不全にどのような効果が
あるのか疑問な方も多いと
思います。
この記事では腎不全の際、
点滴治療の効果や投与方法、
料金などについてまとめました。
この記事に書いてること♪
腎不全の猫に点滴をすることで得られる効果
腎不全の処置に使用する
点滴は、主に慢性腎不全の
場合に用いることが多い処置です。
輸液とも呼ばれる点滴には、
腎不全に対しどのような効果が
あるのでしょう。
1.脱水症状の改善
腎不全の際に行う点滴処置の
目的の1つが、脱水症状の予防
及び改善です。
腎不全になると、毒素を濃縮して排泄する
機能が落ちるため、一度の排尿では
老廃物を排除しきれません。
そのため、体はたくさんおしっこを
だして老廃物を排除しようとします。
症状として多飲多尿が見られるのは
そのためです。
たくさん水を飲んでも、
排泄量のほうが多いため
脱水症状に陥りがちです。
点滴により体の水分を補充し、
脱水症状を予防、改善する
必要があります。
2.尿毒症の予防
腎不全の点滴処置の目的は、
尿毒症の予防も挙げられます。
体の毒素を排泄するための
尿の量が落ちると、血液中に
老廃物が溜まってしまう
尿毒症になります。
尿毒症は嘔吐や意識障害、
痙攣などが起こり、最悪
命に関わる危険な状態です。
点滴を行うことで尿の量を増やし、
血液中の老廃物除去の手助けをします。
猫の点滴の2つの投与方法と料金
猫の点滴は、主に静脈輸液と
皮下輸液の2種類があります。
この2種類の点滴は、
どのような方法をいうのでしょう。
投与方法の違いと共に、料金などを
紹介します。
1.静脈輸液
料金:3,000~5,000円
静脈輸液は私たち人間に行う
点滴と同じで、四肢のいずれかの
静脈に針を刺して行う方法です。
直接血管に輸液を流し入れることが
できるため、即座に効果が現れ
やすいことがメリットです。
ひどい脱水状態や、
症状が重篤な場合に用いられます。
猫は人間のようにじっとしていることが
できないため、暴れて針が抜けて
しまわないよう、しっかりと
テープなどで腕を固定して行います。
料金は3,000~5,000円程です。
2皮下輸液
料金:2,000~3,500円
皮下輸液は、皮下と呼ばれる肩甲骨付近に
ある皮膚の下に輸液を入れる方法です。
静脈輸液より一度に短時間に多くの量を
入れることができるほか、
血管に針を刺す必要がありません。
静脈輸液より吸収の速度は劣るため、
迅速な輸液処置が必要な場合には
不向きです。
皮下に入れた輸液は、自然に少しずつ
体に吸収されていきます。
そのため、長時間の拘束も必要ありません。
主に予防や重篤でない場合の
症状の改善に使用されます。
料金は2,000~3,500円程です。
腎不全が進行した場合は自宅で皮下輸液を行うことも
腎不全が悪化すると、猫も頻繁に
動物病院へ通うことが負担になり、
疲場合によっては症状が悪化
してしまうこともあります。
それでも、点滴を中止することは危険です。
愛猫にかかるストレスや負担を
軽減するために、自宅で点滴処置を施す
方法もあります。
自宅での点滴は、獣医師による指示や
指導がないと多なうことはできません。
自宅では皮下輸液を行います。
皮下輸液であれば飼い主さんでも
処置を行うことが可能です。
輸液や針などの用意や正しい処理法
など手間暇はかかりますが、
動物病院よりも安価で輸液処置を
行うことができます。
自宅で皮下輸液を行うときの注意点
輸液処置を行う場合には、獣医師からの
指導を守り、清潔な環境で行いましょう。
また、針や注射器などは市町村によって
定められた方法で処理を行う
必要があります。
輸液の量は自分で調整せずに、
異常が見られた際には動物病院を
受診して相談することが大切です。
また、腎不全の際に行う点滴は、
食事の代わりにはなりません。
点滴を行っていても、食事は
食事としてきちんと与えるように
してください。
まとめ
猫の腎不全は、気づいたときには慢性化
している場合も多く、治療は長い付き合い
になることが多い病気です。
腎不全の場合、点滴処置は主に
脱水状態と尿毒症の予防や緩和の
ために行います。
腎不全の猫に、点滴は欠かすことの
できない処置といえるでしょう。
症状によって静脈輸液と皮下輸液の
2種類から行います。
価格は静脈輸液のほうが多少高値
になりますが、症状が重い場合
には即座に効果を得られるため、
獣医師の指示に従いましょう。
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